レアメタル

日経新聞:2007/05/22
「製造業、省資源で世界に先行・金属高騰で生産改革」
-トヨタ自動車は新型車の銅使用量を1割削減、JFEスチールなどはニッケルを使わないステンレス鋼を増産する。-
今朝の一面です。

レアメタル(希少金属)と呼ばれている元素は31種類あって、家電、自動車、ハイテク分野で欠かせない材料です。
トヨタをはじめとする日本の製造業にとっては欠かせない原材料となっています。
ちなみにゲルマニウム温浴のゲルマニウム(Ge)もレアメタルです。

そのため、経済産業省では特に重要な7鉱種について、国家備蓄を進めています。
-現在国家備蓄しているレアメタル-
V:バナジウム
Cr:クロム
Mn:マンガン
Cb:コバルト
Ni:ニッケル
Mo:モリブデン
W:タングステン

ここのところ中国でレアメタルの需要が急増しているため、世界的な供給余力が減少する可能性が出てきており、そんな中国は一方で
「中国、鋼材の輸出抑制へ関税・米中対話にらむ(日経新聞:5月21日)」
ということで、貿易黒字の拡大を抑える姿勢として実施に至ったようです。

貿易黒字の拡大を抑えるというのは対外的な理由としてもちろんありますが、関税による税収増も相当見込めるんでしょうね。
一方でガソリンの輸入関税は引き下げています。
どちらも6月1日から実施とのことです。

日本は昔から原材料は輸入に頼ってきたのでこれまでも原材料の安定確保は課題だったのですが、
企業の自らの努力で「リスクの高い原材料はなるべく使わない」という判断をしています。

もうひとつの方法としては、ゼロエミッション。
これは採算が取れるかどうかが難しい取り組みですが、企業のイメージアップにもなります。
環境会計の側面から見てもグローバル企業の多くはゼロエミッションに取り組んでいます。
レアメタルという観点では、ゼロエミッションの取り組みとして自社の製品を回収し、
そこからレアメタルを抽出して再利用する施策が挙げられます。
キヤノン、リコー、富士ゼロックスなど事務機メーカーなどの取り組みが比較的進んでいるようです。
企業向けのサービス拠点を備え、消耗品を回収・補充するビジネスモデルがこういった取り組みにマッチするんでしょうね。


--参考までに

■生産量が特定の国に偏っているもの
中国が希土類元素(レアアース)で95%、タングステンで83%、アンチモンで82%
南アがプラチナで72%、クロムで50%
豪州がタンタルで67%、チタンで31%

■日本で備蓄対象としてる鉱物
供給リスクが相対的に低い:ニッケル、クロム、モリブデン、マンガン
供給リスクが相対的に高い:タングステン、コバルト、バナジウム

■日本で注視対象としている鉱物
パラジウム、プラチナ、ニオブ、アンチモン、ジルコニウム、希土類、ストロンチウム、タンタル、ガリウム

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by beyondpark | 2007-05-22 21:16  

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